研究者紹介
Researcher
地域イノベーション学研究科
地域イノベーション学専攻
TIAN TIANTIAM
- 研究テーマResearch theme
- 伊勢志摩の漂流民と近世東アジア海域世界
- 研究内容の概要Overview
- 清による外国人漂着民の処置は制度として確立された。十八世紀中葉以降、対日貿易への一元化管理される中、清における日本漂着民も秩序されていく。一七五八年~一七五九年志州船若市丸の漂流事例を研究対象にして、清における日本人漂着民への対応の実態の具体的内容を明らかにし、実態と制度の規定との間に生じた差について分析する。
- 研究成果をどのように社会に役立てるか
(還元の構想)Giving back to society - 伊勢志摩の漂流民(漂流船の船名:若市丸)と関係する史料を全国各地で調査し、写本収集や写真などの形で集積するとともに、それらを吟味・解読し、書誌学・文献学的手法による史料検討を行い、従来の漂流記録の分類法を更新するうえ、性格の異なる複数の史料を組み合わせて若市丸漂流事件を具体的に復元する。若市丸漂流の史料群を「史料紹介」等として公開することを通じて、研究資源として活用することで地域史や文学史などにおいて新たな研究成果が生み出されることが予想される。勿論、研究の世界だけとどまるものではなく、市民の方々にも地域に対してより認識を深め、子供たちにも暮らしている地域へ誇り・自信を持っていただけると期待している。