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- 2025.08.20
- 令和7年8月6日(水)に「令和7年度第1回SPRING支援学生等交流会および成果報告会(令和7年9月支援終了)」が開催されました
令和7年8月6日(水)に「令和7年度第1回SPRING支援学生等交流会および成果報告会(令和7年9月支援終了)」が開催されました。
三重大学では、博士課程の優秀な学生を対象として、生活費相当額・研究費支援、およびキャリアパス支援を実施する制度として、博士人材創出プロジェクト「常若」(TOKOWAKA)と銘打ったSPRINGプログラム(次世代研究者挑戦的研究プログラム)を実施しています。
この交流会および成果報告会は、支援学生から寄せられた「学生間の交流の場がほしい」、「博士は孤独」といった声を受けて企画されたもので、研究科を超えて支援学生が集うことで知の交流を促し、支援学生の創発力の育成やキャリア開発の面で、重要な取組と位置付けています。
回を重ねることで、研究科を超えた連携の話も聞かれるようになり、確かな成果を感じるようになってきました。
交流会および成果報告会は懇親会との二部構成ですすめられ、第一部の交流会および成果報告会(会場:環境・情報科学館)には、支援学生のほか、博士への進学を目指す修士課程の学生(13名)を加えた総勢64名が参加しました。
冒頭では、学長補佐・事業統括である矢野賢一教授より、交流会および成果報告会の主旨説明と開会の挨拶がありました。
続いて、株式会社藤乃森 代表取締役の藤戸淳夫氏をお招きして特別講演が開催されました。藤戸氏は、三重県で生まれ育ち、薬剤師として病院や家業の薬局で勤務されました。特に病院では高度救急や集中治療に専属薬剤師として従事し、患者さんの健康管理の重要性を痛感しました。2019年に家業の薬局に戻り薬剤師として従事しながらも、翌年の2020年には大学院に進学。コロナ禍での困難を乗り越え、博士号を取得されています。
藤戸氏は現在、「臨床・教育・研究・アウトリーチ」の4つを大切にした活動を展開されています。特に、高齢化社会における残薬問題や、患者さんが病気になる前に未然に防ぐことの重要性といった社会課題の解決に尽力されています。そのために、患者とゆっくり話す時間がないという医療現場の課題を解決すべく、薬局とユーザーを繋ぐプラットフォーム事業を展開しています。具体的には、企業向け「健康ボックス」やオンラインコミュニティ、コンサルティングサービスなどを通じて、地域医療やヘルスケアの変革を目指し、誰もが人生の最後まで自分らしく生きられる社会の実現を目標として活動されています。
大学院では、課題解決へのマインド、研究的な思考力(考え方、解釈、判断)、研究遂行能力、そして論文執筆力や表現力を磨くことができたと述べられています。自身の経験から、「博士」とは「自ら進むべき道を差し示し、仲間を集めて導くものである」という哲学が生まれ、研究で培ったノウハウや問題への立ち向かい方は、起業して直面する課題解決と共通するものが多いと感じているそうです。
自身の事業分野でのパイオニアとして進むためには、学術的な専門性、情報分析力、そして何よりも行動することが重要。藤戸氏が、日本が抱えるヘルスケア領域の社会課題に立ち向かう基盤を築けたのは、研究があったからであると述べられ、学生が今後のキャリアを考える上で重要なマインドやメッセージを受け取りました。
次に、今年度より加わった学生13名(都合により1名欠席)から、それぞれ自己紹介とプレゼンテーションが行われ、参加者は新しい仲間の研究内容や人柄などを興味深く聞き入っていました。新たな視点での考え方や意見も取り入れることができますので、新たに仲間となった学生とも交流を持ち、よりよい研究に繋げて頂ければと思います。
[SPRING支援学生成果報告会(R7年9月支援終了)]
続いて、議長を当プログラム出身であり、R7年度SPRING助教である生物資源学研究科の齊藤先生にお渡しし、成果報告会が行われました。9月に支援終了となる学生2名の成果報告として、「研究活動の概要」、「SPRINGの活動概要」、「SPRINGの経験を踏まえた今後の活動予定」について発表しました。支援制度を活用し、研究活動に役立てていただきました。他分野の研究内容に触れる貴重な機会であり、また学ぶことも沢山あったと思いますので、今度の研究活動や、分野を超えた共創などに活かして頂ければと思います。