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2025.02.13
SPRING「デジタルイノベーション講座Ⅱ」(第2回)を開催しました

2025年1月28日(火)16:30-18:00 環境・情報科学館3階において、「デジタルイノベーション講座Ⅱ」(第2回)が開催されました。

今年度から開始した三重大学SPRINGでは、キャリア開発・育成コンテンツとして各種講座を開催しています。その中でも「デジタルイノベーション講座Ⅱ」では、デジタル技術を活用して社会課題の解決に取り組まれている実践者をゲストスピーカーとしてお招きしています。

今回の講座では、三重トヨペット株式会社 取締役副社長の川喜田雅則様より、『君たちはなぜ博士になるのか? -Change the world! のススメ-』というテーマでご講演をいただきました。

 

ご講演に先立ち、本講座代表である工学研究科の川中普晴教授から、本講座のねらいやゲストスピーカーのご紹介がありました。

 

川喜田様は三重県津市のご出身で、高校時代から県外で過ごされ、総合研究大学院大学の博士課程進学後は当時新たな専門分野として立ち上がった統計科学の博士号を取得されました。その後、九州大学で教員の道に進まれ、学術論文の執筆や民間企業との共同研究など、大学教員の立場から様々な活動に取り組まれていました。しかし家業の関係で大学を去り、現在は会社役員として実業界で活躍されています。

大学教員時代には、人工知能の理論研究などに取り組みながら、数理工学者としての誇りを基に研究活動に没頭されていたとのことです。ところが突然、まったく専門の異なる企業の会社役員へと身を転じることとなり、学問の世界にいるときには見えなかったもの、学問の世界の価値や限界、自分の研究に価値があるのかないのかなど、今の立場だからこそ気づいた、博士学生に受け取ってほしい価値についてご紹介いただきました。

 

 

ご講演では、時折学生への問いかけも交えながら進められました。

「なぜ博士になるのか?」「人生で何を成し遂げたいか?」を問うこと、深く真剣に考え抜く時間を持つこと。

解像度の高い目標を持つことで劇的に人生の質が向上すること。目標が不明確だと、間違った方向に進んだり、低い目標に固執したりしてしまうこと。

研究と生活の質を上げ、世界を良くしていくためには、チームで成果を出すスキルを身につけること、強いメンタルを持つこと、ビジネスの視点を持つこと、ステークホルダー視点で自分を振り返ること。研究や人生の最終目標として「社会をよくすること、世の中を変えること Change the world!」を掲げてほしい。あるゲームで行き詰っても目標に近づけるように適性を生かした他のゲームへゲームチェンジする。これは逃げではなく価値ある有意義な挑戦である。

  

 

  
 

怒涛の如く繰り広げられた熱いご講演では、博士学生に対する様々なメッセージを頂きました。

最後には、川喜田様が手掛けるe-Sportsレースの動画を紹介され本講演は幕を閉じました。

ご講演の後は、場所をレストラン「ぱせお」に移して交流会が開催されました。

会の開始はSPRINGのOBで現在工学研究科助教の北島先生の乾杯でスタートしました。

交流会では和やかな雰囲気のなか、質問できなかったこと、学生の率直な気持ちなど幅広く意見交換がなされました。

 

 

 

博士学生にとっては、会社役員としてご活躍されるアカデミア出身の先輩と交流を深められた、大変貴重な機会となりました。

 

 

質問攻めの交流会でしたが、最後は支援学生を代表して、工学研究科D3のTHIRI SHOON WAIさんの挨拶によって会の幕を閉じました。

川喜田様にはご多忙の中、三重大学SPRINGへご協力をいただきましたこと、心より御礼申し上げます。

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